人気一眼レフEOS Kiss X9とEOS Kiss Mはどう違うのか?
発売されると同時に人気沸騰のCanon EOS Kiss M。Kissシリーズには今までどおりに一眼レフ機のX9も併売されているね。
選択肢が増えるのはうれしいけれど、Kiss X9とミラーレス化されたKiss Mのどちらを選べばいいのかわからなくなってしまった。
Kiss X9とKiss Mの違いを明らかにしてみよう。さてあなたはどちらを選べば幸せになれるだろうか。
EOS Kiss X9とKiss Mを比較しよう
どちらも初心者向け、エントリー向けの機種でパパママカメラという売り出し方は変わらない。これではこまってしまうよキャノンさん。ボクらはどうしたらいいのだ。
まずは大きく異る点を表にまとめたよ。
EOS Kiss X9 | EOS Kiss M |
---|---|
約2420万画素 | 約2410万画素 |
DIGIC 7 | DIGIC 8 |
AF測距点9点 | AF測距点最大143点 |
ライブビュー時:デュアルピクセルCMOS AF方式 | |
高速連続撮影:最高約5.0コマ/秒 ソフト連続撮影:最高約2.5コマ/秒 |
ワンショットAF時:最高約10.0コマ/秒 サーボAF時:最高約7.4コマ/秒 |
光学ファインダー | 電子ビューファインダー |
バリアングル液晶 | |
約453g | 約387g |
EOS Kiss Mを選ぶメリット
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- 小型軽量387g
- 撮影結果がリアルタイムに確認できるEVF
- スポーツ撮影で役立つ高速連写7.4コマ
- ミラーレス最高画質DIGIC8
- 無音で撮影できるサイレントモード
小型・軽量387g
ミラーレスカメラの最大のメリットである軽量化、これを最大に活かしてKissシリーズで最軽量を達成。最軽量であるにも関わらずスペック的にはKiss X9を上回るのだ。
Kissシリーズでつちかった使い勝手を踏襲しながら小型・軽量化に成功したKiss Mはさらに普段使いカメラとして生活に密着できるのではないだろうか。
とにかく、ファミリーイベントに大げさなカメラは似合わないし、取り出すのが恥ずかしくなる。まわりにカメラを持っていることを、気がつかせないこと、それがパパママカメラには必須条件だね。
撮影結果がリアルタイムに確認できるEVF
特に天気のよい日中、背面液晶はほとんど見えなくなる。撮影時もだいたいこんなものだろうで撮るし、撮影した結果の確認なんてほとんどわからない。
こんな時、EVFは強烈に役に立つ。どんなに明るい場所でもファインダーをのぞいてみると、撮影対象がはっきりと確認できる。そして、撮影した写真がどんな風に撮れたのかはっきりと確認できるのだ。ピントが合っていない。暗すぎた。構図がいまいちだった。などなど失敗した結果も即座に確認して取り直すことができる。
これがKiss X9とKiss Mの最大に違いかもしれない。EVFが欲しければ間違いなくKiss Mで決まりだ。
スポーツ撮影で役立つ高速連写7.4コマ
新技術を投入されたKiss Mは高速連写がすごい。EOS Kiss X9だって中級機のEOS 80Dだって5コマなのにエントリー機のKiss Mで7.4コマとはもう下克上だよ。
こちらに向かって走ってくる子供やペットだってピントを追いかけて勝手にあわせてくれる。もちろんどんどん遠ざかっていく時だってバッチリだ。
シャッターを押し続けて撮りまくれば、どこかにベストショットが生まれる可能性が高い。ただ、それも高速連写が早ければの話で、連射が遅ければ「このコマとこのコマの間が取れていればなあ」とがっかりしてしまうこともない。
連射は少しでも速いほうがいいのだ。この点でもKiss Mが一歩リードだ。
ミラーレス最高画質DIGIC8
X9もKiss MもAPS-Cサイズのセンサーであることは同じ。違いは映像エンジンが最新エンジンのDIGIC8であることだ。
映像エンジンとはカメラを制御するコンピュータのこと。Kiss Mは最新のDIGIC8を採用しているから、AFや画像処理、動画撮影の性能が向上しているんだ。
口コミによると暗い場所での画質に差があるらしいよ。
無音撮影ができる、サイレントモード。
一眼レフのX9ではソフト撮影という音を小さくする機能がついているが、完全に無音撮影はできない。
本当に静かに無音で撮影したいならKiss Mで決まりだ。
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光学ファインダー
一眼レフとミラーレスの最大の違いはファインダーだ。一眼レフのファインダーはレンズを通して、直接景色を見ているからリアルなのだ。
対して、ミラーレスのファインダーはファインダーの中に液晶モニターが入っている。景色を一度電気的に処理したものがファインダーの中に映し出されている。
Kiss X9などの一眼レフのファインダーはリアルであり、Kiss Mの電子ビューファインダー(EVF)はリアルではない。
EVFでよく言われることは表示にタイムラグがあって、ファインダー像に違和感を感じやすい。一眼レフは見たままであるが、実際のところ、ファインダーの中にはレンズが入っているからちょっと湾曲していたりする。
実際に店頭でファインダーをのぞいて見くらべてみよう。あとは好みの問題だ。
コストパフォマンスが優れ選択肢が豊富なレンズ
Kiss X9のレンズマウントはEF-Sマウントであり、キャノンのAPS-Cサイズのセンサーに対応している。
サードパーティからも発売されるほど、多数のAPS-C対応のレンズが使える。最新のレンズから型落ちのレンズ、シグマやタムロンなどのサードパーティ製レンズも選択可能だ。
これは性能がよいレンズが豊富にそろうというメリットと、価格がこなれている格安のレンズが手に入りやすいという、消費者としては最大のメリットもあるのだ。
使いたいレンズがある、その理由だけでボディを選ぶ理由になる。ただ、初心者にとってこれはあまり意味がないかもしれない。どんなレンズを使えば自分の満足する写真が撮れるのかわからないからだ。
だから、今回の比較では大きな差にはならないかもしれない。
手にとってフィットするかどうか、カッコいい、かわいいそう思えたものを選べば問題はない。それが自分にとって最高の相棒になってくれるはずだ。
価格 -通販が現実的にお得 –
最後に、EOS Kiss X9とEOS Kiss Mの実勢価格を比較してみる。
EOS Kiss Mのダブルズームキット価格が102,242円、EOS Kiss X9のダブルズームキット価格が75,778円。2018年5月現在のAmazon税込価格である。
AmazonのKiss Mは販売先がAmazon本体でない場合が多く、しっかりと確認して安心できる販売店から購入しよう。「カメラのキタムラ」「ビックカメラ」がAmazonに出品しているのでそれら大手ショップから購入すれば安心だ。
それにしてもX9は格安、爆安だな。例えばリアル販売店の「ビックカメラ」での店頭販売価格は税込み81,291円でポイントが10%だ。実質73,000円で買えるな。ただポイントを使う予定がなければ通販がいい。ポチっで明日には届くしね。
まとめ – どちらもいい機種だ –
さて、通販価格も含めると、今回の比較は難しくなってしまった。性能は圧倒的にKiss Mがいいんだけど、Kiss X9は安いんだよね。コストパフォーマンスがすばらしい。
小型・軽量をねらうのであればKiss M狙いだが、ズームレンズを2本も持って歩くことを考えるとそれほどの差でもなくなってしまう。で、あればだ。さらに小型・軽量のEOS M100も選択肢に入ってくる。
主観的にまとめよう。
- いつでも持って歩けることを一番に考えるならKiss M100
- 運動会など太陽の下で快適に撮りたいならKiss M
- 使い勝手よりもコストパフォーマンスならKiss X9
これが結論。最後に一言。持ってみてカッコいい。かわいい。これ重要。